ビア・カンペシーナ(国際農民運動)
ラカンドン・ジャングルに対するREDD押し付けに反対を宣言
Vía Campesina declares its opposition to REDD in the Lacandón jungle
REDDにNo!われわれの森は商品ではない! |
小自作農運動は、ラカンドンにおける森林の私物化を警告する。9月26日から28にかけてラテンアメリカの知事らは、プログラムを議論するために会合の予定。
【トゥストラグティエレス(メキシコ)発】サンクリストバルデラスカサスが、ラテンアメリカ知事会合の開催予定地になっており、ビア・カンペシーナ国際農民運動チアパス事務所によれば、そこで森林減少・劣化からの温室効果ガス排出削減プログラム(REDD)に関する情報と進捗状況報告が交換されることになっている。
チアパス州政府は二酸化炭素排出削減・気候変動抑制策として、昨年、ラカンドン・ジャングルで住民に(各個)2000ペソ[12,000円]を支払って、伐採をやめさせるというプログラムを開始した。
会合日程と同じ期間に、農民や専門家ら、ビア・カンペシーナ運動活動家たちはサンクリストバルの琥珀(こはく)博物館に集まり、同プログラムがラカンドン森林売り払い計画の一環であるとする独自の分析を共有化する。
チアパスにおけるREDDとは?
カリフォルニア州とチアパス州の知事らは、気候変動に関する締約国の国連会議に先立つ2010年11月、気候変動に対するカリフォルニアの戦いを補填するものとして県内の森林に付与された炭素クレジットの売買契約を締結した。
チアパス州当局は、モンテスアズレス生物圏保護区に属するラカンドン森林を選択した。金銭で補償することによって同地の樹林を保護し、伐採の回避することで、炭素貯留を図ったのである。
当初、アーノルド・シュワルツネッガー率いるカリフォルニア州政府は1回分の支払いを実施したが、同州の財政危機に伴って、それ以降の支払いは保留された。すると、チアパス州政府が代わりに独自の資金を使った。
ビア・カンペシーナの環境問題に関する法律専門家、アナ・ヴァラレスは、「REDDの目的は、先住民と小農民の天然資源を処分・商品化し、支配する手続きを作ることです」という。
ヴァラレスは、チアパス州政府が住民に前もって情報を与えずに、カリフォルニア州と協定を締結したのであり、先住民の権利を侵害していると主張する。
彼女はまた、ラカンドン住民は武器を供与され、森林を守るための訓練を施されているので、そのために地域社会が分断され、住民のあいだに反目が醸成されたとも説明する。
サンクリストバルの環境保護団体、Other Worlds Are Possible『別世界はありうる』が作成したドキュメンタリー映画“Greed for Trees in the Lacandón Jungle”(ラカンドン・ジャングルの樹林に取り付く欲望)は、チアパス州当局がプログラムを正当化し、一般の支持を得るためにPRキャンペーンを開始したことを示唆している。
州当局はプログラムが気候危機を抑制すると主張するが、「森林が吸収するのは当然のこととして炭素であって、温室効果ガスではないので、これは不真実です。プログラムは怪しげな検証手法を用いて補償をおこなうだけであり、森林の私有化の露払いをするでしょう」
0 件のコメント:
コメントを投稿